直感と智慧

小さい頃は、自然の中で虫を追いかけたり、空想の世界でよく遊んだ。
世界中の本やおとぎ話が、大切なメッセージを教えてくれた。
空想を持って出かけると、お気に入りの場所や居心地のいいものがすぐわかった。
その頃は、好き・嫌いもすぐに判断できる直感があった。

でも、忙しい現代社会は知識や効率の方が大切で、それは全く必要じゃない。
それを研ぎ澄ます場所も時間もなく、頭を使わずに手を動かした方が早い。
猛スピードで過ぎていく時間の中で、判断基準は流行や利便性。
自分が本来持っている感覚さえわからなくなる。

そうして、みんな持っているはずの直感は、忘れ去られてしまう。

世界のグローバル化が進み、世界中の都市は同じ景色になってきた。
人々は、似たような家に住み、似たライフスタイル、同じような食事、そして容姿になりつつある。
経済が発展して確かに暮らしは楽になったけれど、開発により壊されたのは環境だけない。
人間の心までも、壊されてしまったように思う、特に急成長を遂げてきたトーキョーが・・・

進歩はどこまでいくんだろう？

直感も智慧もいらない土地に生きている。
自然を征服した人間が、こんどは世界に埋もれていく。
私たちは、この世にたった一人だけなのに。


今朝、台風一過の東京は青空が広がり、朝日がまぶしい。
目覚めた私は想うのです…

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