2. 太古の民族「アナサジ」 [ニューメキシコ州リトリート 2012]
どうしてオーストラリア人の旦那さんとニューメキシコ州に行くの、どうして現地で結婚式をしてきたのか、とよく訊かれます。私も不思議です。(笑)が、天からそのように運命づけられていとしか言いようがありません。
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以前、ネイティブ・アメリカンに対して持っていた知識は、「彼らは現代人が忘れた叡智を持っているらしい」くらい。小さい頃に読んだ本、「リトル・トリー」をもう一度読んだり、その歴史を調べることに凝った時代がありました。ご存知のように、アメリカ大陸のネイティブ・アメリカンは、ベーリング海峡がアジアと陸続きだった時代に歩いて渡った「モンゴロイド」だと言われています。確かに、ネイティブ・アメリカンとアジア人の顔は似ているし、創世神話に類似点が多々あるのもうなずけます。
そして、ベーリング海峡を渡った人々の一部はアラスカに留まり、その他は南下したそうです。これが北米のネイティブ・アメリカンで、その頃、部族数は500以上も存在したのだそうです。1492年のアメリカ大陸「発見」後から、現代史におけるアメリカ政府によるネイティブアメリカンへの「対応」は、ご存じのとおりです。現在は、ナバホ族、スー族、モヒカン族など約250万人が、ニューヨーク(マンハッタン)、カリフォルニア州、オクラホマ州の「居留区」に住んでいるそうです。私たちがよく知るアリゾナ州やワシントン州、ニューメキシコ州より、都会で暮らす方が多いようです。
そうして様々な情報を得るうち、ネイティブ・アメリカンの存在は、魂の本質に問いかけてくるように感じ、実際に行きたい想いが強くなりました。
思えば、昔から興味のある、ポリネシア、メラネシア、マイクロネシアの民族。彼らも土着のネイティブ部族です。彼らの歴史や生活習慣も、ネイティブ・アメリカンと似ています。そして日本の神道も、ヒンドゥーの世界も、上座部仏教も・・・。これらの漠然とした知識の広がりは、次に出会う神話学者、ジョーゼフ・キャンベル氏の本によって根源でつながります。すべては壮大なメタファー(比喩)であるという説ですっかり腑に落ち、探求の旅を終えたとたん、自分自身がニューメキシコ州に滞在し、ヒーラーやメディスンマンと濃い日を過ごすことになりました。
先月にニューメキシコ州で開催されたリトリートへは、私は早い段階で参加を決めていました。そして、スチュアートにも参加をするように半ば強引に心の準備をしてもらっていました。もちろん嫌ならば行かないでしょうが、本人も何か惹かれるようなことがあると言って、二人で参加することとなりました。
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さて、タイトルの「アナサジ」。聞いてすぐがわかる人は、先住民やネイティブアメリカンの歴史に精通していらっしゃるのでしょう。私は今回、初めて知りました。
アナサジ*(注)は、ネイティブアメリカンの部族がアラスカから南下してくる前に住んでいた太古の民族です。今回滞在した地域は、ナバホ、ズニ、アカマ族に四方を囲まれたエリアでしたが、彼らはアナサジの聖なる地を「侵略」したわけではないことを、マーガレットのガイドの元、実際に土地を歩いてわかりました。今も、その多くの遺跡がそのままの形で残されています。
リトリートの開始日前に、Oso Vistaに到着していた私たちは、一日目をアナサジ族への感謝で過ごしました。その晩は、意識的にはゆったり落ち着いていたものの、潜在意識で興奮していたのか、私は眠ることができずに、夜中に家の中を徘徊していました。そして、何かが存在していることを感じました、もちろん見えません。私は、自分自身を守る祈りを唱えて、部屋に戻って瞑想をしました。
瞑想が終わって、眠れないまま朝の光が地平線から見えようとする時、ドラムの音が聞こえてきました。はっきりと、大きく、リズムを持って。夜が明けるのを待って、ポール師匠がドラムを叩きはじめたのだろうな、と安心してそのまま眠りにつきました。
みんなより遅れて起きた朝。キッチンで、志野さんがドラムの音を聴いたことをみんなに話しています。しかし聴いた人は誰もいません。私も加勢して言いました。「早朝からドラム叩くなんて、ポールさんらしいね」と。すると、ポールさんが現れ、「ドラムなんか叩いてない」と一言。志野さんと私は茫然としてしまいました・・・。
そこへ、この家のオーナーのマーガレットがやってきました。ドラムの音について伝えると、微笑んで説明してくれました。「この土地には、夜明けとともにアナサジがドラムをたたくという説話があるのよ。今も、たまに聴く人はいるわよ。」つまり、志野さんと私は、一日目の晩にアナサジからの洗礼を受けたのでした。また、私が祈ったことも伝えると、志野さんとマーガレットは「だからね!」と、笑顔で答えました。
【この家の主、マーガレット。2人の息子さんはすでに成人されています】
ちなみに、このことをスチュアートに話すと、彼もなんだか知ってたようなそぶりです。実は、彼がグアテマラのピラミッドでヨガ瞑想修行をしていた頃(今生の話です)、前世のビジョンを見た際に、彼の祖父がナバホ族のメディスンマンだったことを初めて明かしました・・・。
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スチュアートと私が導かれてこの場へ来たことは、カルマに基づく運命だと感じます。私たちは、その壮大なるプランの一員であることを認識したように感じます。運命に翻弄されることなく、この運命を受け止め、この土地がくれるメッセージの意味を知った上で、今すべきことを今すべき場所で、愛を持って生きていこうと、改めて心に決めました。
【エルモロ国定公園の岩の上 アナサジがドラムを叩くといわれる場所で祈るわれわれ一行】
*注)アナサジとは、ナバホ語で「昔の人」という意味で、ナバホ族のご先祖なのかと勘違いしますが、実はホピ族のご先祖なのだそうです。
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【3. メディアに出ない本気のパワースポット】
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以前、ネイティブ・アメリカンに対して持っていた知識は、「彼らは現代人が忘れた叡智を持っているらしい」くらい。小さい頃に読んだ本、「リトル・トリー」をもう一度読んだり、その歴史を調べることに凝った時代がありました。ご存知のように、アメリカ大陸のネイティブ・アメリカンは、ベーリング海峡がアジアと陸続きだった時代に歩いて渡った「モンゴロイド」だと言われています。確かに、ネイティブ・アメリカンとアジア人の顔は似ているし、創世神話に類似点が多々あるのもうなずけます。
そして、ベーリング海峡を渡った人々の一部はアラスカに留まり、その他は南下したそうです。これが北米のネイティブ・アメリカンで、その頃、部族数は500以上も存在したのだそうです。1492年のアメリカ大陸「発見」後から、現代史におけるアメリカ政府によるネイティブアメリカンへの「対応」は、ご存じのとおりです。現在は、ナバホ族、スー族、モヒカン族など約250万人が、ニューヨーク(マンハッタン)、カリフォルニア州、オクラホマ州の「居留区」に住んでいるそうです。私たちがよく知るアリゾナ州やワシントン州、ニューメキシコ州より、都会で暮らす方が多いようです。
そうして様々な情報を得るうち、ネイティブ・アメリカンの存在は、魂の本質に問いかけてくるように感じ、実際に行きたい想いが強くなりました。
思えば、昔から興味のある、ポリネシア、メラネシア、マイクロネシアの民族。彼らも土着のネイティブ部族です。彼らの歴史や生活習慣も、ネイティブ・アメリカンと似ています。そして日本の神道も、ヒンドゥーの世界も、上座部仏教も・・・。これらの漠然とした知識の広がりは、次に出会う神話学者、ジョーゼフ・キャンベル氏の本によって根源でつながります。すべては壮大なメタファー(比喩)であるという説ですっかり腑に落ち、探求の旅を終えたとたん、自分自身がニューメキシコ州に滞在し、ヒーラーやメディスンマンと濃い日を過ごすことになりました。
先月にニューメキシコ州で開催されたリトリートへは、私は早い段階で参加を決めていました。そして、スチュアートにも参加をするように半ば強引に心の準備をしてもらっていました。もちろん嫌ならば行かないでしょうが、本人も何か惹かれるようなことがあると言って、二人で参加することとなりました。
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さて、タイトルの「アナサジ」。聞いてすぐがわかる人は、先住民やネイティブアメリカンの歴史に精通していらっしゃるのでしょう。私は今回、初めて知りました。
アナサジ*(注)は、ネイティブアメリカンの部族がアラスカから南下してくる前に住んでいた太古の民族です。今回滞在した地域は、ナバホ、ズニ、アカマ族に四方を囲まれたエリアでしたが、彼らはアナサジの聖なる地を「侵略」したわけではないことを、マーガレットのガイドの元、実際に土地を歩いてわかりました。今も、その多くの遺跡がそのままの形で残されています。
リトリートの開始日前に、Oso Vistaに到着していた私たちは、一日目をアナサジ族への感謝で過ごしました。その晩は、意識的にはゆったり落ち着いていたものの、潜在意識で興奮していたのか、私は眠ることができずに、夜中に家の中を徘徊していました。そして、何かが存在していることを感じました、もちろん見えません。私は、自分自身を守る祈りを唱えて、部屋に戻って瞑想をしました。
「私の家族、そして祖先の皆さま
私をこの地に歓迎して下さるのなら、どうぞ歓迎してください。
私とスチュアートがこの場で結婚するのであれば、どうぞ祝福して下さい。
この地に呼ばれたことに感謝いたします。」
瞑想が終わって、眠れないまま朝の光が地平線から見えようとする時、ドラムの音が聞こえてきました。はっきりと、大きく、リズムを持って。夜が明けるのを待って、ポール師匠がドラムを叩きはじめたのだろうな、と安心してそのまま眠りにつきました。
みんなより遅れて起きた朝。キッチンで、志野さんがドラムの音を聴いたことをみんなに話しています。しかし聴いた人は誰もいません。私も加勢して言いました。「早朝からドラム叩くなんて、ポールさんらしいね」と。すると、ポールさんが現れ、「ドラムなんか叩いてない」と一言。志野さんと私は茫然としてしまいました・・・。
そこへ、この家のオーナーのマーガレットがやってきました。ドラムの音について伝えると、微笑んで説明してくれました。「この土地には、夜明けとともにアナサジがドラムをたたくという説話があるのよ。今も、たまに聴く人はいるわよ。」つまり、志野さんと私は、一日目の晩にアナサジからの洗礼を受けたのでした。また、私が祈ったことも伝えると、志野さんとマーガレットは「だからね!」と、笑顔で答えました。
【この家の主、マーガレット。2人の息子さんはすでに成人されています】
ちなみに、このことをスチュアートに話すと、彼もなんだか知ってたようなそぶりです。実は、彼がグアテマラのピラミッドでヨガ瞑想修行をしていた頃(今生の話です)、前世のビジョンを見た際に、彼の祖父がナバホ族のメディスンマンだったことを初めて明かしました・・・。
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スチュアートと私が導かれてこの場へ来たことは、カルマに基づく運命だと感じます。私たちは、その壮大なるプランの一員であることを認識したように感じます。運命に翻弄されることなく、この運命を受け止め、この土地がくれるメッセージの意味を知った上で、今すべきことを今すべき場所で、愛を持って生きていこうと、改めて心に決めました。
【エルモロ国定公園の岩の上 アナサジがドラムを叩くといわれる場所で祈るわれわれ一行】
*注)アナサジとは、ナバホ語で「昔の人」という意味で、ナバホ族のご先祖なのかと勘違いしますが、実はホピ族のご先祖なのだそうです。
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【3. メディアに出ない本気のパワースポット】
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