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フェアトレードチョコレートとブッダ [和道 Wha-Dho 哲学]

ファシリテーターとは、火つけ役というような意味です。
グループワークなどで、参加者の個性などを踏まえつつ、先導していくような人です。
静じゃなくて、動で学ぶ感じです。
だから、ファシリテーターは、教える人(教師)じゃなく、講演する人でもありません。
前出の大阪YWCAでは、NGO ワーカーを養成するコースだったので、
リーダーやファシリテーターとして活躍できるような講座が組まれていました。
(そうなったかは別にしてねぇ…)
で、意気揚々としていた今年4月、チョコレートのフェアトレードを糸口に、
ファシリテーターになってやるかと安易に考えついたもののけです。

半年にわたる連続講座の1回目は、懐かしのグループワーク。
この団体の創立者は私と同年代の女性で、彼女自身がファシリテーターをしていた。
初回に参加したのは50名程で、高校生から祖父母世代まで、あらゆる人が参加していた。

講座では、カカオ収穫から、日本の製菓会社での加工、消費者に届くまでのフローが紹介され、
それぞれ(農園側、製靴工場側 消費者)の状況を検証し、フェア(公平)じゃないトレード(貿易)を学ぶ。
フェアトレードに関しては、バランスの良い流通をという意味では知らないよりは、知るべきだ
(けど、このブログはフェアトレードについてじゃないからねー)
・・・ようは、「俺の!私の!」と言わなければ、本来バランスは取れる。
だから、
   経済のフェアな流通について話し合うべきだ。
   北と南の価値観(経済観念)を、北側の視点に立って話すべきではない。
   誰が何を搾取しているのかを明らかにすべきだ。
とか、こういうことって、答えは永遠に見えてこないと思うのだ。
幻想はここかしこどこにでもあるからね。
人も世界もそれぞれだし、その場所ごとに愛や生活があって、
それはそのままでいいと思うんだけどね。
と、結局ファシリテーターになりたいのかわからなくなって1回目の講座が終わった。(あれれ)

終わる直前、「最後に質問はありませんか?」というファシリテーターの言葉に、
ある女性が恐る恐る、手を挙げた。

   「私は今は主婦で、子どもが3人います。レジ打ちのパートをしています。
    主婦になるずっと前は、途上国援助に関する仕事をしていました。
    今、私の周りにいる人は、私の過去を知りません。
    私がファシリテーターになりたいことも知りません。
    今日ここで学んだことをパート仲間に言うと、変な眼で見られると思います。
    ここで学んだことを、どうすれば理解してもらえるか、わかりません。」

えぇっ!
これは、穏やかではありませんね。
ファシリテーターは、この質問に誰かアドバイスできませんか、と温かく微笑んだ。

しーーーーーーーん。
ここは日本、しかも東京の広尾ですね。関西のおばちゃんは・・・

・・・お呼びですか?
ということで、私が言っちゃうわけです(笑)。
みんなの視線集まる!
なんでみんな、そんなに怖い顔をするのか。
緊張するのは私じゃないかと思いつつ、私は緊張していない。

    「周りの人たちを変える必要はありません。
    今日学んだことが素晴らしいと思えば、あなた自身が変わればいいのです。
    変わったあなたを見た人たちが、変わるか変わらないかは重要ではありません。
    だけど、あなたが変われば周りは変わります。
    ぜひ、勇気を持ってください!・・・(って、マイケルも言ってます[黒ハート])」

するとやっぱり場は静まりかえった。
当の彼女は私を見つめて動かない。何か悪いこと言った?でも言っちゃったし。

講座が終わって、ファシリテーターの人と話していると、さっきの質問した彼女が声を掛けてきた。
さっきの言葉に声を失うほど感動して、勇気づけられましたと。
彼女は、子育てとパートに追われて疲れてるんだって。
周りもみんな大変で、ファシリテーターなんてできる余裕のない人たちだし、
とは言っても、主婦の力は大きいから何かしたいとも考えて講座に参加した。
でも、仕事を諦めて(自分を諦めて)、みんなと無理に併せていくのが辛かったんだって。
相当、きてたんだねぇ・・・。


さて、最近読んだ本でこんな話がありました。(読みまくりで出所はもうわからない!)

ある村に引っ越そうと、青年が村の長老を訪ねました。

     青年は、長老に質問しました。
     「この村は、どんな村ですか?」

     逆に、長老は青年に質問します。
     「今あなたが住んでいる村は、どんな村ですか?」

     青年は答えます。
     「怒りや憎しみに満ち、犯罪が多い村です。

     長老は答えました。
     「あなたが住んでいる村と、ここは全く同じですよ。」

     青年は、引っ越すのをやめて、同じ村にとどまりました。


あるとき、別の青年が村に引っ越しにやってきました。

     この青年は、長老に質問しました。
     「この村は、どんな村ですか?」

     やはり、長老は青年に質問しました。
     「今あなたが住んでいる村は、どんな村ですか?」

     青年は答えました。
     「喜びと幸せに溢れ、平和で豊かな村です。

     長老は答えました。
     「あなたが住んでいる村と、ここは全く同じですよ。」

     青年は、喜んで村に引っ越してきました。


何かを変えようとしなくていい。
自分が変わることが、一番大切なこと。
自分が変わるという小さな変化が、もっとも影響力のあることかもしれない[ぴかぴか(新しい)]


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