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キャベツの青虫くん [東京でオーガニックライフ]

自由ヶ丘から歩いて10分ほど。4区画の農地での農作業、続いています。

ここは古くからビニールハウスと無農薬栽培を行っていた日本の農業のさきがけ。以前は全国の農家から研修生を受け入れていたそうで、研修生用の小屋が今も敷地内に残っています。農業としての農家ではなく、「食を学び、考える農地」としてお家(お屋敷)の方が残してくれています。そして全国各地からのサポーターにより、この場所が維持されているのだと感じます。


さて、先日は快晴で風も穏やかな日でした。その日の作業は、キャベツとブロッコリにつく、青虫君とシンクイ虫を取る作業。シンクイ虫っていうのは、葉間の中央の芯から出てきたブロッコリを食べる虫君です。こちらでは害虫駆除の薬を使いませんので、虫とりは数名が数時間がかりで行います。

美味しそうなキャベツにブロッコリ、それを美味しそうに食む虫君達。野菜 美味しそう、邪魔するよ虫君・・・そんなことを考えながら、虫君を一匹ずつとってバケツに入れます。

バケツに入れ続けていたら、お隣から「生きたままだと、また葉っぱに戻るから。」と言われました。あらためて虫君一匹を目の前にした私は、「殺せない」。そう思って少し考えてしまいました・・・

私が生まれてこの方、どれだけの命を頂戴して育ってきたこか。単に私が見ていないところで、たくさんの動生物が、他の命のために命を捧げてきた。

肉類、魚類、植物・・・食べものをいただくことは、「物」じゃなくて「命」を頂戴すること。スーパーで売られている肉類や野菜は、キッチンで手際よく調理できるように、洗われ切られ下処理されたものたち。調理済みのものももちろん便利であるけれど、食べものを、「物」として扱いがちに思える。しかし、食べものは、生きもの。

太陽が育む大地の命、大自然で命をいただいて生きる生物たち。生きることは綺麗ごとじゃないからこそ、感謝する気持ちを忘れずに生きたいと思う。小さくても大きくてもひとつの命。生きた命が、私たちの命となっていく。様々な意味で、「食」を粗末に扱ってはいけないと思いました。


・・・結局、数十匹の青虫君を美味しいキャベツから引き離し、最後に虫の入ったバケツを就農さんに渡しました。彼女は青虫君たちを処理します・・・つぶやきながら。



その晩、穴のあいた野菜を調理しながら、ここにもそこにもある無形のものたちに感謝しました。

「ありがとう。いただきます!」

大地に触れることは喜び。大切なことに気づかせてくれる時間だから・・・[ぴかぴか(新しい)]















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ヲグラ

Hirokoさん、こんにちは。
いつも心に響くブログ、楽しみにしています。

私も5年程前に農家の友達と知り合い、何度かお手伝いに行ってます。
そこも農薬を使わないので雑草とかすぐに伸びてしまい、お隣が文句言ったりしてます。
どちらも職業として農業してるので私は何も言えず、ツライなぁ…とおもうばかり。

確かに野菜を食べるって事は、その中には虫クン達の命も含まれてるんですね。
そんな風に考えた事なかった。深いー!
「感謝して、命を頂く」ですね。 グッときました!


by ヲグラ (2010-11-22 16:11) 

Hiroko

ヲグラさん

コメントありがとうございます!!

ヲグラさんもよく自然の中へお出掛けされてますね♪
お友達の農家さんへもお手伝いに行かれるのですね!

先日、有機農法の生産者の方々とお会いする機会がありましたが、農家は雑草抜きにはじまり、雑草抜きに終わると話されていました。身体に良いものをいただくことは、本当に有り難いことなのだと実感します。。。

楽しませてくれる食であり、私たちを健康に生かしてくれる自然。
自然を尊ぶことは、すべての命を尊ぶ事。 食べることを大切にしたいですね!

またブログに遊びにきてください♬
by Hiroko (2010-11-25 21:55) 

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